WEEE 指令

廃電気・電子製品(WEEE)に関する欧州連合(EU)の指令である。単に、WEEE(ウィー)とも呼ばれる。2003年2月にRoHS(ローズ)指令と共に公布・施行された。その後、2012.7.4改正した。 廃電子電気製品は、EUにおいて従来埋立処分されていた。埋立処分では、廃電子電気製品から有害化学物質が漏洩して、土壌や地下水や空気を汚染(環境汚染)すると同時に、埋立処分地が不足するようになってきた。そのため EUでは、廃電子電気製品に対してWEEE指令を施行して、廃電子電気製品を分別収集し、全ての液体と有害化学物質(RoHS規制物質とPCBおよびオゾン層破壊物質等指令付属書VIIに列挙)を廃製品から取り除き除去し環境汚染を防止し、リサイクルにより再資源化を行い埋立処分される廃製品量を削減するための規則である。 リサイクルに関しては、製品をカテゴリーで区分けし、製品各カテゴリーでリサイクル率とリカバリー率を規定して、それの達成を要求している。
 ●リサイクル率:分子に製品の再生と再資源化された質量割合
 ●リカバリー率は、分子に再資源化にエネルギ回収をたした質量割合
として、規定されている。なお 製品再生に関しては、製造者が把握していないので、製造者からの報告に製品再生量は、含まれていない。 再資源化は、リサイクラから処理業者へ処理費用を払うものもリサイクルとして認められている。
WEEE指令では、リサイクル容易な製品を開発することを製造者に要求しているが、製品個別のリサイクル性評価に関しては、規定がない。リサイクル性評価に関しては、ErP指令で行う予定になっているが、現時点では、ErP指令中にリサイクル性に関する評価規定が定められていない。 WEEE指令は、2003年2月13日に2002/96/ECとして公布され2003年8月13日から施行(通称WEEE1)、その後改訂版が2012年7月4日付けで2012/19/EU(WEEEⅡ)が交付され2012年8月13日から施行された。なお適用範囲は、2018年8月15日から附属書Iの10製品群から附属書IIIの6製品群に変更になった。