自然放電
化学電池において、蓄えられている電気の量が、時間の経過と共に徐々に減少する現象。自己放電とも言う。
二次電池では、この現象が大きく現れる傾向がある。
電池に蓄えられている電気の量は使用していないのに時間の経過と共に徐々に減る。減り方は、電池の種類や、環境によって左右される。一般に温度が高いほど減り方が早い。
一次電池である乾電池は、製造時に保持している電気が、時間の経過と共に徐々に減り、取り出せる電気が減る。1年で数パーセントの減少と言われている。長期間保存した乾電池では未使用であっても使えなくなっているという事もある。このため乾電池には消費期限が定められている。
リチウム電池は、一次電池の中では自然放電が少ないという特徴を持つ為、時計用ICの駆動などに用いられている。また劣化しにくいという特徴から、防災用品にも利用されている。
ニッケル・カドミウム蓄電池やニッケル・水素蓄電池などの二次電池では、容量一杯に充電しても、時間の経過と共に徐々に電気の量が減り、取り出せる電気は少なくなる。1ヶ月で、電気の量が数十パーセント失われる事ある。そのため、「充電しておいて、非常時に備えてしまっておく」という使い方はできない。